ギニーピッグ2 血肉の華 <


「ギニーピッグ2 血肉の華」(英題:FLOWER AND FLESH AND BLOOD)

制作国:日本 1985年 監督:日野日出志



2002年頃に発売された北米版UNEARTED FILMS製DVD。メーキングオブギニーピッグとのカップリング収録になっています。



北米版DVDの特典映像からスチール写真。ヤヴァイですね(^ω^;)



低予算ながらもリアル指向のギミックと巧みな特撮SFXから話題を呼び、人気を博したオリジナルビデオ作品「ギニーピッグ」。

その第2弾で怪奇漫画家の日野日出志が監督を務めた本作「血肉の華」は日野独特の世界観で描かれた過激な残酷描写、ショッキングな猟奇性、そしてそのSFXのクオリティの高さからシリーズ中でも特に人気が高い。良くも悪くもギニーピッグシリーズの知名度を上げた躍進作だが、また同時に終止符を討った問題作でもある。

その所以として、この作品を語るときにどうしても無視できない話題に1988年に発生した宮崎勤の連続幼女誘拐殺人事件が挙げられる。

作品に関係ないことなので事件の詳細を明言することは避けるが、あまりに残虐で猟奇的なこの事件は発生当時、日本中を震撼させる大ニュースとなったのだが、ここで問題が起きる。犯人・宮崎勤の自室からこの「血肉の華」のビデオが発見されたとの報道があったことから、ギニーピッグは世間から一斉に非難の注目を浴び、シリーズを終了せざるおえなくなってしまうのだ。

槍玉として挙げられる理由としては「血肉の華」で描かれるバラバラ殺人の内容と宮崎の起こした事件内容が類似しているという指摘が考えられるわけだが、後年になって実際に宮崎の部屋にあったビデオは猟奇性の高い「血肉の華」ではなくコメディタッチのシリーズ4作目「ピーターの悪魔の女医さん」であったことが発覚。

これにより「血肉の華」と宮崎の事件に関してはマスコミの偏向報道だったとことがわかるわけだが、しかしこの事件の影響は非常に大きいもので、ギニーピッグだけでなく当時大流行していたスプラッター映画というジャンルそのものがそれまでの勢いが嘘のように沈静化してしまう事態となってしまった。

結果としてギニーピッグというシリーズだけでなく、80年代のスプラッターブーム自体を終幕へと導いてしまったある意味A級戦犯とも云えるこの「血肉の華」なわけだが、逆にそれだけ大きな影響力を持った衝撃的な作品だとも云える。

世間の云うように悪趣味な内容だと云われればその通りだが、そのような意見を呈する者は最初からスプラッターを楽しむ気がない。そもそもスプラッターはどれだけ悪趣味で低俗に徹せられるかがファンの期待するところであり、過激な残酷描写を指して悪趣味だというのなら、その残酷描写をどれだけリアルに印象的に描けるかという点が映像表現の評価の対象となるし、そのクオリティが高ければ高いほど必然的に作品の評価は高まるはずである。そういう意味で云えば本作は評価されて然るべきクオリティを持った作品だ。

誘拐した女性を拘束してバラバラに解体するというだけの本当にとてもシンプルな内容のビデオだが、グロテスクな解体シーンのSFXのクオリティの高さはさることながら、被害者を解体する侍の兜を被った白塗り顔の男のヴィジュアルや、あたかもこのビデオの内容が実際の事件を再現したセミスナッフであるといった紹介をするギミックが作品の如何わしさを際立たせていて面白い。

冷静に考えて一見すればふざけてるとしか思えない白塗り鎧兜の殺人鬼の容姿や、警察が極秘で捜査している事件をビデオのネタとして販売していいのかというツッコミどころが胡散臭くて、80年代当時のスプラッタービデオの面白さを感じさせてくれる。

作り手側の遊び心とアイディア、ユニークな発想、どのように作品を表現していくのか。逸話も含めて語るべきところの多い作品だが、映像作品の物造りの面白さを教えてくれる傑作ビデオ作品である。




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