「尻怪獣アスラ」(原題:Rectuma)
制作国:アメリカ 2004年 監督:マーク・ピロー


このパッケージを見てくれ。爆発して倒壊するビル街の中央に巨大なケツが描かれている。何が「世界に明日(アス)はない」だッ!!全くふざけやがってッ!!人を馬鹿にするのもいい加減にしろッ!!



さらに本編にはこんな小美人もどきまで登場させて「モスラの歌」のパロディまで歌わせやがるッ!!やって良い事と悪い事があるぞッ!謝れッ!モスラさんに謝れ!


ある休日の朝・・・俺は郵便受けに一通の封筒が入っていることに気がついた。開封してみると中には「尻怪獣アスラ」と書かれた紙が入っている・・・。言葉の意味はサッパリだったが、これはきっと、SNSで知り合ったあの粘着ストーカー女がその存在を俺に知らしめ、あわよくば屈服させんと企んで与えた試練に違いねぇ。

早速、俺はその尻怪獣なるものについて調べようとレンタル店に向かった。すると思いの外にあっさりと俺はそれを発見することに成功、お目当てのブツは何気に入ったレンタル店のリユースワゴンの中に陳列されていた。

手に取ってジャケを見てみると、醜く太った、とても魅力的とは言い難い男のケツと共に「世界に明日(あす)はない」などと、完全に人を舐め腐ったキャッチコピーが写されていやがる。畜生っ!胸糞が悪くなるぜ!そもそも野郎のケツがジャケ写になってる時点で、ロリータ好きの俺からすれば守備範囲外もいいところだが・・・でも意図は解ってるぜ。この胸糞の悪さが俺に与えられた試練だっていうんだろう?上等じゃねぇか、ストーカー女がよぉ・・・。俺は喉まで出かかった反吐を堪えながらそのDVDをレジに持っていった。

家に帰ると、早速俺は尻怪獣のディスクをプレーヤーに挿入し、テレビの電源を入れた。いよいよ決戦のときだ・・・本編が始まると、画面には醜いデカ尻が映し出された。

まったくもって反吐が出るぜ・・・しかし、デカ尻はまるで気を害される俺を嘲笑うかのように、我が物顔でロサンゼルスの街を破壊し始める。その姿はキングコングにしかり、かつて少年達が歓喜し、大人達が溜飲を下げた、我が国を代表する歴代の特撮怪獣達の尊厳を冒涜の渦へと引きずり落とすかのような暴挙・・・酷い有様、醜態だ・・・。

(俺様の愛すべき特撮怪獣達を汚しやがって・・・!)

心の中で呟いた。しかし、目に余るあまりに醜悪なデカ尻の姿に、俺の表情はみるみるうちに強張っていく・・・!云うまでもないが、この映画の存在は完全にジョークだ!!半分、脳味噌に蛆が湧いてるようなクズどもが作り出した、クソみたいなもんなんだ!!

「この糞尻が…この糞尻がぁ!!」

ゆっくりと・・・しかし、確実に俺のボルテージが上がっていき、やがて激しい攻撃と絶叫を繰り返す。

「このデカ尻がぁッ!!オラァ!!オラァ!!」
「何が尻怪獣だぁっ!!オラァ!!畜生がぁッ!!」



気がつけば始まっていた、目まぐるしくメタ世界で展開される俺と尻怪獣との血みどろのヴァーリトゥード戦・・・想像の中でのデカ尻は、俺の容赦ないパウンドと膝蹴りの応酬を受け、アローナ戦後の桜庭の顔面しかり、試合に負けたUFCの選手のようにボコボコになっていた。

「勝った・・・勝ったのは俺だ!!」

俺はストーカー女に与えられた試練を乗り越えた・・・。しかし、いつ新たな試練が訪れるかわからない。俺は残忍な粘着ストーカー女の野望を打ち砕くため、また更なる自己の高みに登り詰めるためにもこの身を鍛え続けることを心に誓った。

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