ねこっちゃの体験した怖い話




「私が会社を辞めた理由」




私が社会人になり2社目に勤めたコールセンターで体験した話です。

当時、私は入社して6年経過し、会社でも順風満帆に過ごしていました。会社帰りに映画を観に行ったり、酒を飲むのが日課で、それなりに楽しい生活を送っていたと思います。

そんなある日、会社の後輩に誘われ、仕事終わりにラーメンを食べに行った時のことです。その後輩とは普段からよく喋り、飯も食いに行く仲だったので、いつものように飯を食いに行く感覚で一緒に会社近くのラーメン屋に行ったんですが、ラーメンを食べていると何気なくその後輩が
「うちの会社の役職者に覚せい剤を売買している人がいる」って急に話し始めたんですよ。

私は普段からよくからかわれる質なので(あぁまたふざけてなんか変なこといってるんだな)と思い、「えぇー!それ誰よ?」と聞き返しながらも全く気にしていませんでした。

「じゃぁ、他の会社の人に知ってる人いるか聞いてみてもいい?」

私がそう聞くと後輩は「いいですよ」と返答。今振り返るとこの時、後輩の様子に少し違和感があった気がします。

翌日、私は早速他の社員に「昨日、後輩がこんな事言っててさぁ…」と本当に聞いてまわったのですが、聞く人間、聞く人間みんな「知らない」と答える。私も本気にしていなかったので、なんとなく他愛無い話をする感じで聞きまわっていたんですが、数人目に聞いた同僚が急に表情を変え「その話誰から聞いた?」と聞き返してきた。

突然一変した空気に驚きつつ「えっ、後輩の…」と答えると、その同僚は先の後輩の席に向かい、怒りをあらわにして頭を叩いている。

業務中にも関わらず、そのまま私はその同僚に会社の入っているビルから外に連れ出され、
「お前、もう"知ったこと”を知られたから、その話をこれ以上したらヤクザが出てくるからな」と脅された。

仕事終わりに私は後輩とともに、その同僚に会社近くの地下トイレに連れ込まれ
「家も分かってるんだから、もう変なことをいうな」と念を押された。

翌日から会社の雰囲気というか周囲の人間の私への対応が変わった。

上司たちからは無視をされるようになり、他の社員達の対応も明らかにそれまでと変わり、時には身の危険を感じさせるような発言を聞くようになったり、先の同僚からは
「お前が無事に家に帰れてるか確認してみた」とLINEが送られてくることもあった。

一変した状況に困惑し、居場所をなくした私は次第に精神的におかしくなっていった。デスクに座り、パソコンに向かってマウスを操作していると、マウスを動かす私の手の上に背後から手が覆いかぶさってきて、「えっ!?」っと思って振り返ると誰もいなかったり、同様に誰かが背後にやってきたなと思い振り返るとやはり誰もいなかったりといったことが続いた。この現象だけ書くとまるで心霊現象みたいだが、振り返るとこれは追い詰められた私がストレスから見た幻覚だったのではないかと思います。

精神的に病んだ私はしばらくして会社を辞めた。

もう何年も前の話だが、このようなことが現実に起こるのだなと、私が体験してきた中でも特にピンチに陥り、身の危険を感じて恐怖を覚えた体験です。



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