「ウルトラマンサーガ」


「ウルトラマンサーガ」

制作国:日本 2012年 監督:おかひでき



本作の看板ウルトラマン、ウルトラマンサーガ!ゴツゴツした岩っぽい表面が神々しいのかな(^▽^;)? しかしスペシャルな見た目は伊達じゃなく、メチャクチャに強いんです!




今作の防衛隊チームUのメンバー。メンバー全員が当時のAKB48メンバーさんです。ちなみに僕の推しメンは秋元才加ちゃんです(笑)





バット星人の野望により滅亡の危機に瀕していたある一つの宇宙の地球を救うべく、それぞれ別の並行宇宙から召喚された三人のウルトラマンたち、ゼロ、コスモス、そしてダイナの活躍を描いたクロスオーバー作品。コスモスは10周年、ダイナは15周年とそれぞれの節目の作品ともなっており、またコスモス、ダイナシリーズのエピローグとしても描かれている。

この映画でまず気になるところは登場する防衛チームのメンバーが全員アイドルのAKB48だということ。さらにメインで登場するウルトラマンもつるの剛士、杉浦太陽、そしてDAIGOとバラエティ番組などでお茶の間に知れてる選抜をしているところにタレント推しな印象を受けるところにも不安を感じられた。



左からダイナ、ゼロ、コスモスです。それぞれ違った性格のウルトラマンで、昭和のシリーズに比べるとキャラクター性が豊かな感じがしますね。


また個人的な話で、本作で活躍する平成ウルトラマンは世代的にもあまり知らなかったので、感情移入して見れるのかという心配もあったが、実際観てみれば子どもの頃に観ていたウルトラマンと変わらない。ウルトラマンらしい人間の絆や諦めない心を描いたメッセージ性のある素晴らしい内容の作品だった。

このウルトラマンサーガのテーマの背景には3.11がある。巨大怪獣や宇宙人が街を破壊し、人々が窮地の中で絶望する様子は云わばどうしようもない自然災害のメタファーなのだ。そんな絶望的な状況の中に登場する超人ウルトラマン。しかし超人的なウルトラマンも苦悩を抱え、怪獣に敗北することもある。それでもウルトラマンとAKB防衛隊は屈することなく立ち向かい、諦めずに手を取り合って幸せな生活を取り戻そうと奮起する。そんな人間の感動をウルトラマンという作品を通して教えて貰った気がするね。終盤のゼットンとの決戦で一度敗北したウルトラマンダイナが復活して戻ってくるシーンは屈指の名シーンだ(*'▽')

ゼットンと云えば、本作で登場する怪獣達のチョイスが昭和のウルトラシリーズからの登場でゼットンの他にもアーストロンにグビラ、さらに「ウルトラQ」からゴメスと渋いチョイスをしてるところにも泣けた。特にゴメスの登場シーンがモスゴジのゴジラ登場シーンをオマージュしてるなんてマニアにしかわからないネタを仕込んでくるところがまた憎い(^ω^;)

怪獣とのバトルシーンもそれぞれのウルトラマンの持ち味を描いていて面白い。なかでもウルトラマンゼロのように多く群がる敵を次々に蹴散らしていく姿はやんちゃなキャラクターも相成って爽快で良いね。クライマックスのハイパーゼットンとの戦いはCG全開、瞬間移動しまくりの超常バトル。まるでドラゴンボールみたいだけど、それまでのウルトラマンを超越したスピード感のある、とにかく有無を言わさぬカッコ良さ。この辺が新時代のウルトラマンって感じがする。

そういう意味ではタイトルのウルトラマンサーガのデザインも新時代のウルトラマンだよね。特別なウルトラマンって感じは出てるけど、良くも悪くも特殊な造型だ。昭和のシリーズだったら「こんなのおもちゃにしても売れない!」って絶対にOK出ない気がする。まぁ見慣れれば良く思えてくるかもだけど(^∀^;)

最後に本編から人間をつまらない生き物だと言うバット星人にウルトラマンゼロが言い放った台詞を一言。「お前が人間の価値を語るなんざ2万年早いぜ!」・・・ゼロ格好良すぎるぜ(*´ω`*)

ウルトラマンならではの描き方で表現される人間の感動。映像面でもドラマでも、子どもから大人まで、ウルトラマンにライトな人からコアな人まで多く楽しめる傑作ウルトラマン映画です。

GO BACK

inserted by FC2 system